ソードワールドRPGオリジナル
背中毛ロマールの脅威
 
 



「……ああ、私はいったいどうなってしまうんでしょう」

 少女ルシルは呆然と呟いた。
 年のころは14,5歳。見るからに酷い有様で、長い蜂蜜色の髪は煤だか土埃だかで黒ずんでいて、元は上等だっただろう擦り切れ薄汚れた服を纏っている。
 そしてルシルが座り込んでいるのは、冷たい石の床の上。目の前には自由を拘束された証である鉄格子。
 ここは牢獄だった。それも、ロマールの盗賊ギルドの、である。

 ルシルがこうなった原因は、一月ばかり前からはじまる。
 ロマールの山の手、即ち貴族生まれであったルシルは14のその日まで何不自由なく暮らしていた。
 豪勢な家に裕福な父と母、何でもしてくれる使用人。
 そんな生活が当たり前のように続くものだと思っていた。
 だが、終わりは突然やってきた。
 突然屋敷に官憲がなだれ込んできたかと思うと、息吐く暇なく父が逮捕されてしまった。
 罪状は、横領だとかなんとか。まだ幼いルシルには詳しい話がされないまま、彼女たちの一族は瞬く間に失脚してしまった。
 実は政敵による陰謀だとか諸説囁かれたものの、一度地位を失えば後は落ちるしか道がなかった。
 父は投獄され、50年以上は出てこれないという。それは表向きで処刑されたという話もある。
 罪に問われることの無かった母は、変わり身が早いというか、別の男とくっつきロマールから消えていった。このことで、政敵ではなく母親が仕組んだ陰謀だという説も流れた。
 そのときルシルは、「もう14だから1人で立派に生きていきなさい」と無責任な母親に捨てられてしまったも同然な形で生き別れてしまったのだった。
 若い身空で、突如すべてを失ったルシルは絶望のどん底に叩き落された。
 着の身着のままでロマールの街に放り出されたルシルは、半月もしないうちに僅かに残ったお金を使い切り、スラムで野垂れてしまった。
 元は貴族ということが知られてしまっているため、スラムの孤児や物乞いからは無視され、助けてくれるものは誰もいなかった。
 そして空腹に耐えかねたルシルは、とうとう一生で一度の、そして重い罪を働いてしまった。

「えーっと、ルシル・ホーエンハイム。といっても、今じゃ家名も残ってないのね。罪状は万引き、か」
 牢獄の前にやってきた女盗賊は、手にした羊皮紙に目を落とし淡々と喋る。
「本来なら軽犯罪、こんなところに投獄されるなんて思ってもみなかったでしょうね」
 そう。万引きは2日3日も投獄されるような罪ではなかった。
 だが、それを働いた商店がまずかった。
「ギルド直営の店でやるなんてねぇ」
 ルシルが飢えを満たすためにパンと干し肉などの乾物を盗んでしまった店、それはギルドの幹部が経営している冒険者向けの雑貨屋だった。
 その場で現行犯でとっ捕まえられ、ケチで有名なその幹部の手によって殴り飛ばされ、そのまま気絶して投獄。
「ん〜、今回が初犯か。元お貴族様なら当たり前よね。背中ももう調べ終わったらしいわね?」
 背中。その言葉にルシルの身体が見ていてかわいそうになるくらいにびくっと震えた。
 投獄された当日、ルシルが目を覚ますなり逞しい男たちの手によって服を脱がされた。乱暴されると思い、あらん限りの声で泣き叫んだが、もちろん罪人に容赦をするほど盗賊ギルドは甘くない。
 あっという間にパンツ1枚を残して裸に剥かれ、台にうつ伏せになって寝かされ縛り付けられた。
 そして行われたのが、背中に生える産毛を念入りに調べ、その後に剃刀でそり落とされるという奇妙な取調べだった。
 筋骨隆々の男たちが鼻息荒く背中の産毛を調べている。その奇妙な行為に、下手に乱暴するよりもおぞましい恐怖を覚えたのだった。
 取調べが終わる頃には、ルシルの顔は涙と鼻水で酷いことになっていた。
「と、いうことで取り調べの結果、あなたに盗賊ギルドに対して悪意がないということはわかったわ。空腹のあまり、どうしようもなくなってつい盗んだ、っていうことだったわよね」
 女盗賊のその言葉に、ルシルは激しく頷いた。
 これでここから出られる。また街に放り出されてしまうという不安はあったが、天下のロマールの盗賊ギルドの牢獄でおぞましい拷問に合うよりもずっとマシだ。
 次からはちゃんと働こう。何もわからない小娘でも雇ってくれるところくらいあるはずだ。
 ルシルの顔にほんの少しだけ、望みが戻ってきた。
「でも、罪を犯した事実は消せないわ。あなたにはこれから制裁を受けてもらうわ」
「……!!」
 制裁という単語に、希望の光が差した顔色が急変する。
「大丈夫よ。そんな腕を切り落とすとか目玉ほじくるとか、そういうのはギルドへの反逆者くらいにしかしないから」
 逆に言えば、反逆者にはそれくらいの制裁があるということである。
 すくみ上がるルシルに、女盗賊は淡々と告げる。
「もう二度と変な考えを起こさないように、ちょっとお仕置きするだけよ。命にかかわるようなことじゃないから安心なさい」
 安心しろといわれて安心できるはずもなく。
「とりあえず昼食は出してあげるから、とりあえずそれを食べて英気でも養っててちょうだい」
 トレイに簡単な食事を載せた別の男がやってくると、女盗賊は入れ違いに牢獄を出て行った。


 ということで、昼食が済むと、前に取調べをした部屋とは別の部屋につれてこられた。
 ちなみに、押し寄せる空腹に勝てず、出された食事はすべて綺麗に平らげてしまっていた。久々に食べたマトモな食事だったが、休憩する暇もなくつれてこられた部屋に、がちゃんとカギがかけられた。
「いらっしゃい。お腹は膨れたかしら?」
「……はい。ありがとうございます」

 先ほどの女盗賊がレザーの衣装に身を包んで立っていた。
「そ。じゃあさっそく始めましょうか。あんまり長引かないほうがあなたもいいでしょ?」
 にじ、と間合いを詰める女盗賊。
 石造りの冷たそうな台。鈍い鉛色の鎖。灯された蝋燭。いったいこの部屋で何をされるというのだろうか。
「じゃ……おとなしくしてないさいよッ!」
「!? きゃああああっ!!」

 すっと女盗賊の手が伸びたかと思うと、ルシルの服の胸元を掴んでいた。勢い良くそのまま手を引き、力任せに服を引きちぎる。
 すでに耐久度的にも限界にきていたボロ布同然の服は、いとも簡単に破れてしまった。
 ブラも一緒に引きちぎられ、小ぶりながら形のいい胸が零れる。
「な、なにをっ……」

「制裁っていったでしょ」
 目じりに涙を溜めて胸を両手で隠すルシルに、女盗賊は腰に下げた鞭を振るう。
「いやああっ、痛いっ!!」
「はいはい、あんまり騒がないの」
 胸を隠していたせいで、むき出しのお腹を強かに打たれて尻餅をつくルシル。
 女盗賊は無防備になった下半身に手を伸ばすと、ルシルのパンツの腰紐を解いて引っぺがす。
「あーらら。このパンツも随分変えてないのね。黄ばんでる」
「やあああっ!」

 わざとらしく引っぺがしたパンツのクロッチ部分を見せ付ける女盗賊。確かに、そこにはいったいどれだけ履き変えていないのか、女の子特有のヨゴレやらおしっこ跡やら汗やらで、汚く黄ばんでいた。
「こ、こないでくださ……きゃああっ!!」

 身体を丸めて要所を隠すルシルだったが、再び鞭で打たれて悲鳴を上げる。
「抵抗したら酷いわよ。鞭で叩かれたくなかったらおとなしくなさい」
 女盗賊は威嚇とばかりにルシルのすぐ脇の床を叩いてみせる。
「わ、わかりました……おとなしくしますから痛いのやめてください……っ」

 ぽろぽろと涙を零し、懇願するルシル。
「よしよし。聞き分けのいい子は好きよ。じゃあ、そこの台に仰向けになって寝転びなさい」
 石造りの台を示す女盗賊の言葉に、抵抗は無駄だと悟ったルシルはおとなしく、だがびくつきながら従う。
 台に横になると、想像以上の冷たさに身体が震える。
 だが女盗賊は構わず、ルシルの四肢を鎖で縛りつけ固定していく。
「あ、あの、なにを……」

「ああ、もういちいちうるさいわねぇ。制裁は制裁よ。普通に強姦するだけじゃ、案外そこから快楽に目覚める女って多いのよ」
 鎖の具合を確認しながら、女盗賊は呟く。
 強姦して快楽に目覚められたのでは、制裁としての意味がない。そういうことで、最近新しく始められた制裁がこれだった。
「よし、準備完了。さっさとやるわよ」
「で、ですから……ひっ!? い、たあぁぁ!!」

 不意に襲った痛みに、ルシルは悲鳴を上げた。
 下半身からじんじんとした鈍い痛みが伝わっている。
「ひ、ひっ、はうっ……!?」

 涙で視界が滲む。言葉が口から出てこない。
 口をパクパクさせていると、女盗賊が手にしたそれをちらつかせてきた。
「これなーんだ」
 縮れた短い1本の毛。
「ひっ……ま、まさ……いたあぁぁっ!!」

 その正体を悟ったとき、再び激痛が走る。
「正解。あなたのようやく生え始めた感バリバリの陰毛よ」
 それはルシルの股間にうっすらと生え始めていた陰毛だった。女盗賊は抜いた2本の毛を、手元に置いた容器へ移す。
 その様子に、かぁっと顔が灼熱していくのがわかる。
「この制裁で与えられる羞恥と苦痛はハンパじゃないわよ」
 女盗賊の言うとおりだった。
 陰毛を引き抜かれるときの強烈な痛み。抜かれた跡の鈍痛。そして抜かれているという事実が与える羞恥。
「ひぐぅ! あぐっ!! いやああっ!!」

 10本も抜かれた頃には、ルシルの顔は涙と鼻水、脂汗でぐしょぐしょで、さらに頬は真っ赤に染まっていた。
 痛い。恥ずかしい。痛い。恥ずかしい。
 その繰り返しがかわるがわる襲ってくる。
 しかも、次第に別の感覚が押し寄せてきた。

「うううっ……」

「あら、そろそろかしら」
 下腹の奥底からこみ上げてくるこの感覚。
「いぎっ……! だ、ダメぇ……!」

 陰毛を引き抜かれるたび、それが堰を切ってあふれ出しそうになる。
「あっはぁーん。ルシルちゃーん、我慢しなくていいわよ?」
「あぐぅ……んぎぃ! ほ、ホントに……ダ、メ……お、おトイレ……!!」

 こみ上げるものの正体は紛れもない尿意と便意だった。
「ダメよ。路上生活はじめてからは外でしてたんでしょ? ここでするのも一緒よ」
 割れ目を刺激するような指使いで陰毛をいじくり、タイミングを見計らって引き抜く。
「あぐううっっ!!」

 唇をかみ締め、悲鳴を上げるルシル。
 すでにルシルの恥丘からは半分以上もの陰毛がなくなっていて、痛々しく赤く腫れ上がっていた。
「なかなか我慢強いわね。出しちゃったほうが楽よ?」
 女盗賊はルシルの耳元で囁きながら、いったん陰毛から手を離す。
 そして脂汗のびっしり浮かぶ全身にてを這い回らせ、羞恥で真っ赤に染まった頬、胸、お腹、そして股間ををさすっていく。
「いやぁぁぁ……やめてくださ……っ、でちゃ……!」
 その艶かしい手つきに、排泄欲がぐんぐんあがっていく。
「うふふ。我慢してるルシルちゃん可愛いわよ。お腹がふるふる震えてて、おまんこヒクヒクして。肛門だって今にもお口あけそうだわ」
 わざとらしい言葉遣いで攻められるたびに、ルシルの羞恥が跳ね上がっていく。
「いやぁぁ、ダメ、ダメ、ほんとにもう……っ! 痛いっ!!」

 不意打ちで抜かれた陰毛に、全身の力が一気に抜ける。

 ぷううううーーっ!!

「いやあああっ!!」

「あら、おならだけ。我慢強さはなかなかみたいね。…すっごい臭いけど」
 甲高い音を立てて漏れたおならに、女盗賊はくすくすと笑いながら肛門に鼻を近づけ、鼻音立てて臭いを嗅ぐ。
「や、やめてくださいっ、臭いなんて嗅がないでぇっ!!」
 痴態を晒しただけでなく、さらにその臭いを嗅がれるという羞恥心をくすぐる仕打ちに絶叫するルシル。
「こんだけ臭いの溜め込んで、すっかりお腹の中まで汚くなっちゃってるわね。元はあんなに綺麗だったのに」
 その言葉にびくんと震えるルシル。
 自分がまだ貴族の一員だった頃の記憶がよみがえる。
 こんなところとは無縁の豪邸。飢えることのない生活。身体が汚れれば使用人の沸かした風呂に入り、トイレに行きたくなれば部屋に備え付けられた個室でゆっくりと用を足す。
 本来なら、石造りの牢獄とも、万引きをしてまで飢えを満たすことも、野外で排泄をすることも、薄汚れた服を着替えることも出来ずに着続けるのも、捕らえられて背中毛を調べられることも、さらに制裁のために陰毛を引き抜かれて排泄を我慢することとも無縁の生活だったのに。
「人間、ここまで酷くなるものなのねぇ」
 ぼそりと呟き、陰毛をまとめて掴むと引っこ抜いてやる。
「ひぎいいっ!! ……いやぁぁぁぁぁっ!!!」

 その一言と激痛がトドメだった。

 ぷしゃああああああああああああっ!!!
 じょばじょばじょばじょばじょばっ!!


 我慢し続けていたおしっこが勢いよく迸り、放物線を描いて台座に叩きつけられる。
「やぁぁぁぁぁっ、ダメェェェェ!!」
 開放感と羞恥が一緒になってルシルを押しつぶす。
 一度出てしまったものは自分の意思では止められない。しかも、その開放感が第二の封印をあっさりと解放させる。

 ブジュバアアアアアッ!! ブリブリブリッ!!
 ビチチチチッ、ブジュブジャアアアッ!!
 ビシャビシャブジュプッ、ビリリリリーッ!!


「ひぎいいいいっ!!」

 熱い下痢便がひくつく肛門から吐き出された。
 台に叩きつけられたそれは、そのまま台の上に広がり、背中にまで回りこんでくる。
 とてつもない悪臭と爆音、ぬるぬるどろどろとした気色悪い感覚を撒き散らし、汚物を吐き出し続けるルシル。
「いやっ、もういやっ、止まってぇぇぇ!!」
「無理よ。さっきの昼食に、ギルド特性の強力な利尿剤と下剤を混ぜてあったもの。正直、ここまで我慢したのにびっくりよ」
 汚物を吐き出し、自身の身体がそれで汚れていく様を身ながら女盗賊は恍惚として呟いた。

 プジュウウウウッ、ブッスウウウッ!!
 ブリブリリリリッ、ビチブッ、ジョブブブッ!!
 ブゥゥブリリブゥゥッ!! ベジョベショッ!!
 ビチビチビチィッ!! ブッジュウウウっ!!


「ヤぁぁぁ、もう死ぬぅ、死んじゃううううっ!!」
「死にゃしないわよ、もう」
 女盗賊は羞恥に押しつぶされ吼えるルシルを尻目に、残った陰毛を引き抜いていく。
「いぎゃあああっ!! も、もう二度と盗みなんてしませんっ、だから許しっ、ひぎゃあああっ!! ちゃ、ちゃんと働きますっ、だからぁぁぁぎぃぃぃっ!!」
 懺悔の言葉と悲鳴が交じり合う。
 陰毛を抜かれる激痛に、汚物を撒き散らしながら鎖を軋ませて暴れまわるルシル。
「生まれついてのお嬢様がちゃんと働けるかしらねぇ。かといって『猫』になるには才能がねぇ。せいぜいが『兎』がいいところかしらねぇ」
 ルシルの撒き散らす汚物に汚れることも構わず、ぶちぶちと乱暴に陰毛を抜き続ける女盗賊。
 さらに台に飛び散った下痢便を掬い取ると、それをルシルの肌に塗りたくる。
「いやああああっ、汚いぃぃ!! な、なんでもしますっ、兎でもなんにでもなりますからやめてぇぇぇ!!」
「そーお? 助かるわぁ、最近『兎』不足で困ってたのよぉ」
 女盗賊はルシルの言葉にきゃっきゃと笑うと、残った陰毛を一気に引きちぎる。
「ひぎゃああああああっ!!」

 ブリ……ビチチッ……ブスゥゥ。
 ブッ、ブビッ、ビビチッ、ブチッ。


 すっかり禿山になったルシルの恥丘。
 腸内に残った残便を吐き出しながら、最後に与えられた激痛に意識が遠のいていく。
 こんなことをされるくらいなら、『兎』……場末の酒場でバニーガール姿で給仕をしたほうが何倍もマシだと思いながら。
「ふふっ。やっぱり、キくわねぇ」
 手にこびりついた汚物をルシルの髪でふき取り、女盗賊はぱちんと指を鳴らして部下を呼ぶ。
「その子に『兎』のなんたるか、しっかりと覚えさせてあげてね」
 それだけを告げ、女盗賊は拷問部屋を後にした。

 この先ルシルの運命を決定的に変えた勘違い、それは。
 『兎』というのが、盗賊ギルドの隠語で売春婦を表す言葉ということだった。




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